2008年02月14日

Die Entwicklung des Sozialismus von der Utopie zur Wissenschaft そのB

「空想から科学へ」(エンゲルス著)

前回までで3人の空想的社会主義者の紹介をしました。
3人は時代を超えた卓見を持っていましたが、社会を変えていくには決定的に欠けていた物がありました。
それは・・
@資本主義が社会主義に発展する法則および、歴史的な条件を解明出来なかった事。
Aそして、その発展の主役が「誰」なのか?を解明出来なかった事の2点でした。
この2つこそが「空想」から「科学」に変わる要素だったのです。

さて、この命題を説明するには弁証法的唯物論の哲学について書かなければなりません。
何故ならばマルクスの打ちたてた科学的社会主義は突然湧き出した「思いつき」では無いからです。
先述の3人の空想的社会主義者やドイツの哲学、イギリスの経済学を発展的に引き継いだ物なのです。

ですから、空想から科学への文中でもエンゲルスは弁証法的唯物論の哲学の解説を詳細に行っています。

弁証法的唯物論については何度か書いているので今日は簡単に書きますが、
世の中を事実をもって科学的に見る「唯物論」
全ての事は発展を繰り返し高い段階へ至るという「弁証法」
この二つを組み合わせた哲学が「弁証法的唯物論」だという事です。

お分かりでしょうか?この弁証法的唯物論の物の見方を全ての事象に適合する事が出来れば「科学」的な社会分析が可能になります。

ですが、この唯物論的な物の見方という物は中々出来る物ではありません。
マルクスの生きた時代より遥かに科学の発達した現代ですら
「社会は変わらない」
なんて言う意見が世間で沢山聞かれる事からもそれは窺えます。
真実は社会とは一時的な揺り戻しはあれど発展的な変化の繰り返しでした。
100年くらいのスパンで見れば「変わっていない」という意見の方がナンセンスだという事が誰にでもわかります。

実はこういった考え方、この唯物論を歴史に適合する見方をしたのはマルクスが始めてでした。
これを「史的唯物論」と言います。
マルクスの天才的な要素の一つはココにあります。

今回の最初に書いた2つのテーマを思い出して下さい。
@資本主義が社会主義に発展する法則および、歴史的な条件を解明出来なかった事。
Aそして、その発展の主役が「誰」なのか?

歴史や社会を弁証法的唯物論でとらえたからこそ!
社会主義は空想から科学となりました。
次なる社会が!次なる人類の発展段階が!
正に「科学」的に見えたと言う事なのです。

史的唯物論を踏まえてエンゲルスは空想から科学へで読者にこう語りかけます。
「これまでのすべての歴史は原始状態を例外として、階級闘争の歴史であった」
「これらたがいに闘争する諸階級は、いつでもその時代の生産関係と交易関係、一口で言えば、経済的諸関係の産物である」
と・・・。

当然、資本主義の世の中である現代でも当てはまる話です。
ですからマルクスは資本主義による社会矛盾を解決する方法を見つける為に、資本主義の経済の仕組みの暴露を行う必要があったのでした。

つづく

投稿者:堺泉北カープ会












posted by ツッキ− at 21:54| 大阪 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 科学的社会主義の話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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