2008年01月31日

Die Entwicklung des Sozialismus von der Utopie zur Wissenschaft その@

「空想から科学へ」(エンゲルス著)

科学的社会主義の入門書として名高い、この本について今日は書きたいと思います。
現在日本共産党が選挙での支持を集めて、国会での議席数を増やし、社会の矛盾を取り除く活動及びそれに付帯する様々な運動や世界観を「科学的社会主義」というのですが、科学的社会主義はマルクスによって確立された考え方です。
この本はそれ以前の社会主義、「空想的社会主義」を書くことによって科学的社会主義を解説する事を目的としています。
しかし「空想」という言葉に惑わされる事なかれ!
ここに取り上げられた3人の空想的社会主義者
サン=シモン(Saint-Simon)
ロバート=オーエン(Robert Owen)
フーリエ(Fourier)
の3人は時代の限界を超えたと形容しても良い、天才的な視野の広さの持ち主でした。
一度に書くと長くなるので何回かに分けて紹介しますので、お楽しみに。

さて、まずはサンシモンから書きたいと思います。
サンシモンは一般的にはあまり知られていない思想家ではないでしょうか?
この人1760年に生まれ1825年に亡くなったのですが、その人生は非常に興味深いものです。
若き日にフランス貴族でありながらアメリカ独立戦争(1775年〜)に参加、その勝利の中でアメリカの独立宣言を聞いたことでしょう。
中でもこの部分・・

「すべての人間は平等につくられている.創造主によって,生存,自由そして幸福の追求を含むある侵すべからざる権利を与えられている.これらの権利を確実なものとするために,人は政府という機関をもつ.その正当な権力は被統治者の同意に基づいている.いかなる形態であれ政府がこれらの目的にとって破壊的となるときには,それを改めまたは廃止し,新たな政府を設立し,人民にとってその安全と幸福をもたらすのに最もふさわしいと思える仕方でその政府の基礎を据え,その権力を組織することは,人民の権利である」

は、きっと彼のその後の人生に大きな影響を与えたに違いありません。

その後1789年フランス革命を経て、サンシモンが社会主義の思想を唱え始めたのは1802年42歳の時からです。
マルクスやエンゲルスが活躍する半世紀前に、すでに資本主義の害悪を察知し、その抑圧を取り除く方法としての社会主義を提唱し始めたのでした。
当時最も発展していたイギリスでも産業革命がまだ始まる前であり、こういった当時の状況を考えれば正に時代の制約を飛び越えた天才的な卓見だと思います。
「空想から科学へ」からサンシモンの卓見について紹介している部分を引用してみましょう。

“サンシモンが特に強調した事は次の事である「自分にとってどこでもいつでも第一に関心のある事は最も数が多くて最も貧しい階級の運命である”

“フランス革命を階級闘争として、しかも単に貴族と商工市民層との間だけでなく、貴族、商工市民層および無産者の間の階級闘争としてとらえた事は1802年においては極めて天才的発見であった”

“1816年に彼は政治を生産の科学であると説明し、政治が完全に経済に没入する事を予言”

“経済状態が政治制度の土台であるという認識”

などなど、繰り返しになりますが、時代を考えれば天才的な視野の広さだと僕は思います。
参考に日本に黒船がやって来たのが1853年です。
時代背景がイメージできれば、凄さがわかってきませんか?!

つづく

投稿者:堺泉北カープ会







posted by ツッキ− at 23:58| 大阪 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 科学的社会主義の話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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